HACCPとは?
HACCPとは、1960年代に米国で宇宙食の安全性を確保するために開発された食品の衛生管理の方式です。 HACCP=Hazard Analysis Critical Control Pointの頭文字からとったもので、「危害要因分析重要管理点」と訳されています。
食品の国際化を背景に、原材料、製品などが国際的規模で流通する中で、従来行っていた最終食品を検査する方式では危害を十分に防止することは困難になってきます。 その安全性を確保するには、工程・加工・流通・消費というすべての段階で衛生的に取り扱うことが必要となり、食品製造行程中に危害防止につながる重要管理点をリアルタイムで 監視・記録していく「HACCPシステム」が国際的に推進されています。
米国やカナダでは食品の一部においてHACCPが義務化され、EUにおいても同様に水産食品や食肉製品などの 製造施設にHACCPを義務として導入することになっています。東南アジア諸国などでは輸出用食品を製造する施設では輸入国の規制と意向に合わせる形で、HACCPシステムを導入するところも 増えています。
このように衛生管理方式にHACCPシステムを導入することは多くの国々で受け入れられており、世界的同一システムの導入が望まれるようになってきています。